最近見られる薄い環境マニュアル、自社の特徴も何も表現できていない環境方針、ただ揃えれば良いと思っているような帳票類・・・審査をしていて、何かISOが変だぞ!確かに認証は取得できるだろうが、これで本当にこの会社は満足しているのだろうか?
あまりにもこのような状況を見ることが増えてきた。
かつて、ISOコンサルは数多くの審査を経験したベテラン審査員が審査を卒業して、自分自身のノウハウを社会に還元するという方が多く見られた。厳しいコンサルが多かったように思う。自分自身もこんなコンサルと会社員時代に出会った。厳格で怖い学校の先生のようであったが、何ともいえない包容力を感じた。
しかし、最近このように骨のあるコンサルが減ったのかと思う。
コンサルの仕事は、事前にサービスレベルが確認できない、このため、コンサルが顧客を捕まえることは非常に難しい。いわゆるサービス業でもあるコンサルで次々に顧客を獲得する方法は、他のサービス業で使われているFAX−DMやセミナーが考えられる。
今、このような手法を駆使して顧客捕まえ、薄い出来合いのマニュアルや帳票を提供するコンサルが大繁盛だと聞いた。素晴らしいことだが、企業にとって認証取得がゴールではないことを理解した上であれば、ISOの裾野拡大という意味で歓迎したい。
コンサルの功罪は、コンサル自身が真剣に考えて欲しい。