今日は著しい環境側面と目的・目標を考えたい。
以前、環境マネジメントシステムとは、著しい環境側面に関する管理システムであるとお話したことがあった。
有益でも有害でも組織の環境側面が著しい環境影響を持つか持ちうると組織が判断した環境側面、すなわち、著しい環境側面は、有害な影響の場合は緩和を、有益な影響の場合はさらなる活動などの活発化を行うことで、環境影響を少なくしあるいは世の中の環境保全に貢献することとなる。
ここでは、目的・目標を設定する場合は、著しい環境側面を確実に考慮に入れることを求めている。しかし、考慮に入れるとは、全ての著しい環境側面を目的、目標に設定することを求めている訳ではない。
例えば、技術的に現段階では不可能、目的や目標に設定したいが、財政上の制約や、組織の運用上の制約、あるいは自社の事業そのものに多大な影響を与えるなどの理由で、目的や目標に設定し無いと言う選択肢も許容される。
ここで確実に考慮に入れるとは、マネジメントシステムのどこかで考慮するという意味であり、目的や目標に設定しない著しい環境側面は、例えば監視測定項目とし、日常的に監視し、問題が生じそうな場合に、影響緩和措置を決めておくなどする。これによって、影響緩和などは可能になる。

ツボ:著しい環境側面の全てを目的・目標に設定する必要はありません