イラクサマーワで人道的な支援を行うことを目的に、危険を冒して地元に貢献してきた我が国の誇りである自衛隊が撤収するという。
不慣れな場所で厳しい気候の中、本当に我が国民の礼儀正さ、親切さ、暖かさを示して頂いた自衛隊を誇りに思う。
今回の自衛隊撤収報道で、新聞社の表現の大きな違いを感じた。
小泉首相は「撤収」という言葉を使っていた。ところが、朝日新聞毎日新聞日経新聞は、小泉首相の言葉を引用する際は「撤収」と表現し、新聞の論述では「撤退」と表現していた。
一方、産経新聞、読売新聞は「撤収」で統一されていた。
通常、新聞では校閲部という部署があって、誤字・脱字等の入念なチェックを経て、文章を世に出すと思う。そうすると、朝日、毎日、日経は意図的に「撤収」を使わず、「撤退」という言葉を使ったとしか思えない。
「撤収」でも「撤退」でもどっちでもいいじゃないか、との声もありそうだが、意味、ニュアンスが違うと思う。
「撤退」は、例えば企業が新規事業分野に進出したが、何らかの理由でその事業を取り止めるような場合に、「○○社、携帯電話事業から撤退」という感じで、マイナスのイメージが強い。
「撤収」は、一つの目的を達成し、きれいに後片付けし、帰ってくるというイメージを自分は持っている。この意味では、小泉首相の使った言葉が正しいように思う。
朝日、毎日、日経が小泉首相が「撤収」と言いながら、あえて「撤退」という言葉に置き換えた理由を知りたい。うがった見方かもしれないが、朝日、毎日、読売はよほど自衛隊が嫌いで矮小化した表現で、自衛隊を貶めたいのかと思った。

大東亜戦争の報道で最も陸軍に協力的であったとされる朝日新聞は、南方の諸島における米軍の攻勢に押され撤退を続ける日本軍の行動を「転進」との表現で現実を大衆に知らせないようにしたらしい。その当時の体質は今でも続いているのだろう。もっとも今では、サヨクの機関紙としてだろうが。