今日は朝から中小企業診断士を目指す方々向けの講義のビデオ撮りをした。科目は経営法務という科目で、診断士試験科目の中では、受験生が比較的苦手とする科目である。
自分も受験生の頃、法律と聞いただけで拒否感を覚え、勉強する前から何となく苦手意識を持って始めた。こんな気持ちで勉強すると、いくら時間をかけても苦手意識があるため、効率的な勉強ができないと気づいた。
苦手意識があると、どうしても法律の細かな条文にまで気持ちが行き、さらに訳がわからなくなると言う悪循環が生じていた。
ところが、ある時、そんな細かな条文を覚えようとしても、結局は大局が理解できていなければ、詳細な知識は役に立たないと割り切って、思い切って診断士試験で対象となる法律の第1条と第2条をワープロに打ち、これだけを徹底的に覚えるようにした。
法律の第1条はその法律の目的、第2条はその法律で使用する言葉の定義が書かれていることが一般的である。このため、第1条と第2条を徹底的に覚えるまでに読み込むと、不思議なことに何となく経営法務という科目が分かったような気になった。
非常に出題範囲の広い中小企業診断士試験では、この「分かった気になる」ということは実は非常に大切ではないかと思う。
ここをスタートにすると、その後の勉強は比較的スムースに進んだ。
ビデオそのものは2時間テープが2本で4時間であるが、この準備は10倍近い時間を要する。しかし、このビデオを見て勉強をした受験生が一人でも多く合格され、診断士の仲間入りをして頂ければ、苦労の甲斐もあると思う。
今年の受験を考えている方々が、新制度の今年が最大のねらい目であることを自覚し、一次試験までの6ヶ月間に全力を投入して欲しいと思う。