経営革新を考える機会に恵まれた。閉塞しきった現状を一刻も早く打破し、自社を一気に変えようとするあまり、変わらない。焦りも出てこよう。
社長としては、あんなに自分は革新的なアイデアを出したのに・・・。
役員は、社長の斬新なアイデアを直ぐにでも実現するよう指示したのに・・・。
管理職は、実現のプログラムを早急に作成し、実行するように部下に指示したのに・・・。
一般従業員は、管理職に経営革新の理念、ビジョンを分かりやすく説明して欲しいと言ったのに・・・。
上から下へ、下から上へ不満の往復電車になっていると、どんな斬新で素晴らしいアイデアも実現できる可能性は低いように思います。
小さな会社であれば、社長を含めて全社員で納得するプロセスを採用し、具体性のある計画を作り、役割と責任、期限を決めることが効果的だと思います。
大きな会社では、社長の想いを全ての役員、管理職が共有し、自らの想いにまで昇華することで、グループに伝わり、グループで想いを共有するプロセスが効果的になると思います。
このように想いを共有化し、計画を皆で考え、実行するというプロセスは、上意下達で比較的物事がすんなりと進んだ時代の人には、「かったるく」思えるかもしれません。
このプロセスを採用することで、上意下達に比べると、末端まで意思が行き渡ったと思い込めるまでの時間が長くなるかもしれませんが、行き渡ったという思い込みを得るためでなく、行き渡る実質を得るには多少の回り道でも、確実にゆったりと歩むことも必要に思えてなりません。