環境マネジメントシステムに限らず、会社でマニュアルと称される文書は、何かと分厚くなる運命なのか。と思う事例が環境ISOの審査をしていると感じる。
中には、厚さが10センチを超えるマニュアル、その倍以上の関連要領書、手順書を持つ会社も珍しくない。
確かに、大企業で様々な事業分野を有する会社の場合、環境側面の数だけで数千にのぼるであろう。この環境側面を自社で評価し、著しい環境側面を抽出し、著しい環境側面を考慮した環境目的・目標を設定すると、相当な数の目的・目標になることもあるだろう。
これだけの分厚いマニュアル、要領書、手順書を作るのに何人が何ヶ月かかったかを想像すると、本当にご苦労さんと言いたくなる。
通常は、環境管理責任者と環境管理チームで汗水流して作成する。作成した後も、毎年の継続的改善に汗を流す、外部審査員の審査対応で汗を流す。
環境管理グループとしては、どこの会社も頭が下がるほど、一所懸命勉強され、膨大な時間を投入されている。
しかし、これで本当にいいのだろうかといつも思う。
費用対効果という言葉は、企業では普通に使われる言葉であろう。
環境ISOの認証を取得する目的は業種・業態で様々であろう。また個々の企業でも様々であろう。しかし、導入して会社の運営にマイナスの影響を及ぼしていたら、本末転倒である。
自分は審査の場面では、コンサルティングができないが、いわゆる支援コンサルティングの場面では、いかにその企業で使いやすいシステムにするか、もっと端的に言えば、いかに薄いマニュアル、コンパクトな要領書、手順書にするか、究極の簡単な様式にするかを考え、クライアントと共に知恵を絞っている。
システム構築であれもこれも欲張って、知恵よりも労力を投入することで、その後の運用でもっと沢山の労力を要することとなる。
今ISOを持っている会社で、このたびの改定に伴う移行において、いかにスリム化するかが、勝負になると思う。
CSチャレンジ・サポートでは、ISOをいかにしてスリム化するかのコンサルティングも行える準備がある。早速、アンテナでCSチャレンジ・サポートのHPにアクセスし、所長に相談することをお勧めする。