ISO14001に基づく環境マネジメントシステムは、様々な業種・業態で認証取得が積極的に勧められている。私が審査を担当させていただく建設業界では、他の業界以上に認証取得に積極的である。もちろん、建設業の主要な顧客である官公庁の受注をより有利にするという意図がその意欲を高めていることは事実である。しかし、かつては環境影響が著しいとされ、環境保護団体の目の敵にされてきた建設業も自らの環境負荷の大きさ、環境コストの増大を自ら認識し、その活動による影響の軽減が企業の環境リスクの軽減につながり、ひいてはコストダウンも可能という現実を理解してきたことから、建設業におけるISO認証取得が進んでいると判断できる。
今、建設業界はISO環境の3年目の更新審査を受審する、あるいは4年目以降に突入した企業が増加し、かつての環境破壊の代表格としての位置づけから脱出しつつある。
今後も、自分は建設業界出身者として、環境ISOの審査を行いつつ、環境ISOに前向きに取り組む建設業を支援したいと思う。