仕事の約束

昨年1月末の膵臓癌の宣告から、既に1年8カ月強が経過した。その当時のステージは3だった。
ステージ3の膵臓癌患者の5年生存率は24%、すなわち5人に1人が5年以上生存していることとなる。5人に1人しかと思うのか、5人のうち1人もか、と思うのかは統計数値の見方だけであって、現実は変わらない。

自分は5人のうち1人も生存すると考え、希望を持つ。それは、一次試験、二次試験、口頭試験を単年度で合格する確率が数%と言われる中小企業診断士試験をクリアした自信から生じるものである。

また、統計数値は面白いもので、膵臓癌発見後、1年を経過した患者の5年生存率が80%近くあるということだ。すなわち、発見後1年生存できた患者の8割が5年以上生存すると言うことにもなる。

このような統計数値は過去の数値から算出されたものであり、日進月歩の医学から考えると、さらに生存率は高まっていると希望的に考えてもよいと思う。


こんなことを考えていると、来年6月の仕事に依頼が舞い込んできた。現段階で他の予定の入っていない日程だったので、即座に、喜んでお引き受けさせて頂くこととした。

今から8カ月後の仕事をお引き受けすると言うことは、8カ月後の元気に生きていますよという約束だ。

ビジネスマンとして、プロの経営コンサルタントとして約束したことは何が何でも履行する。これが、プロフェッショナルとしての生き様だと思う。

たとえ、その仕事を履行した瞬間に命を失うとしても約束は履行する。それも、明るく、朗らかに、喜んで、そして気負わずに