小坂雄二「再会」

近頃、「お久しぶり!」が多い


【サラリーマン時代のお久しぶり】

金曜日の夜、平成11年9月まで勤務した会社の方々と久しぶりに出会った。
11年近い歳月を経て再会した方も含まれており、一気に当時の思い出がよみがえる。
昔話に花も咲いたが、現在の社内事情を知らない自分にとって、現在の社内の話は新鮮だった。
会社に勤務していた頃には、普通の話題でも独立して個人だけの力で道を切り拓く自分とは異なった価値観で生きていたんだな〜と懐かしく、その感覚を思い出した。



【最近のお久しぶり】


土曜日の夜、今年の4月から客員教授という素晴らしい称号を頂いた千葉商科大学の中小企業養成課程で学ぶ皆さんと5月末以来の再会があった。
平日は企業で勤務し、土日を大学で診断士としての実務を学ぶ、2年間のコースで学ぶ彼らは、千葉商科大学の養成課程の一期生だ。
中小企業診断士の一次試験をクリアした彼らは、知識と言う点では既に求められるスキルを満足している。さらに、企業勤務の中でも診断士に必要なスキルは磨き上げている。
そんな彼らが2年間で学ぶ内容は、場を提供する大学としても非常に難しい。
この講座は、大学、教員、学生が一体となって共通の目的を達することに意義がありそうだ。
最も重要な点としては、共通の目的に設定の仕方にありそうだ。

大学として、次の年度の学生を恒常的に集めたい。
教員として、忙しすぎず、かつ定期的に業務を受け持ちたい。
学生として、とりあえず2年間過ごして診断士資格を得たい。

これでは、協力し合う3者が異なる方向性を向いているため、お互いのニーズが合致せず、結果的に3者ともに満足度が低いか、あるいは1者の満足度だけが高い状況になろう。

大学として、学生が診断士として実務を行う上での診断スキルを身につけ、3者の良好な関係を作る場を提供する。
教員として、学生が実務を行う上で実務能力を高めるため、自分自身が持つ中小企業に対するコンサルティング事例を提供し学生に考えさせ、その結果、診断能力を高めたい。自分を超える診断士を育成したい。
学生として、幅広い業界の方々とのコミュニケーションを図り、診断能力を高めるため、2年間を一生の思い出になる2年間にしたい。

少しずつ、3者の価値観を合わせることで、3方よしの養成課程になりそうだ。

今年度の大学での仕事の予定はないが、今後の実務は来年度の養成課程での講義等でのネタ集めの気持ちで臨みたいと思う。