主任審査員として活躍されている方々は、数年前までは主任審査員として、十分な収入を得られていたという話を聞いた。その当時は、審査機関も少なく、主任審査員の絶対数が不足していたため、売り手市場であったのだと思う。
現在、審査機関の数が増え、審査機関同士の競争は審査技術ではなく、価格競争の様相を見せているように思う。これによって、審査単価が下落し、主任審査員の報酬も減少してきたと思う。
さらに、主任審査員の数も徐々に増え、審査機会が減少してきていると思う。
このような状況から、主任審査員と言えども、審査だけで十分な収入を得ている方は少ないように思う。
このように考えると、審査だけで食えるかという命題に対しては、無理と言わざるを得ない状況だと思う。
しかし、主任審査員というスキル、知識、経験は多くの企業に有益なものであると考えられるため、コンサルティング、講演等で、蓄積したスキルを活用し、社会還元する道も選べるように思う。
そのためには、主任審査員という立場に安住せず、貪欲に知識、経験、人脈等の知的財産を蓄積することに注目すべきと考える。