昨日、東京まで仕事で出かけ地下鉄に乗った。昼間でラッシュ時間ではなかった。駅で切符の自動販売機で購入していると、隣の隣の販売機で購入しようとしていた見た目が多少派手な若者が、突然、千円札を何枚か持って、歩いていこうとする年配のサラリーマン風の男性を追いかけ、「すみません。お釣りのお金を忘れていますよ」と声をかけた。年配のサラリーマンが喜び御礼を言ったことは言うまでもないが、周りにいた自分も含めて皆が暖かい気持ちに包まれた。
聖書で「盗むな」、あるいは魏志倭人伝で倭の国で盗みがないことを驚いて書いている。
日本は盗みの極端に少ない国であることを、多くの著名な外国人が絶賛している。
自分で盗んでおいて、それを取り返そうとする相手を罵倒する文化は日本にはない。
日本には盗人猛々しいという言葉もある。今、日本は猛々しい盗人に囲まれている。他人の持ち物に勝手に名前を付けて、平気な人間、人の国の首相の写真や国旗を焼くことが平気でできる人間、しかし、強く言う相手には猫のように従順な人間、日本人である誇りを感じさせてくれる。