いつかは覚えていませんが、いわゆる有識者と言われる人々がテレビで口角泡を飛ばし、口論する番組を見ました。その番組の中で、タレントの”えなり”君が「なぜ人を殺してはいけないか」という質問をしたところ、有識者の方々からは、様々な理屈、理論が述べられました。さすがに理論構築をすることが得意な方々だと思いましたが、聞いていて何となく違和感を覚えました。
「なぜ人を殺してはいけないか」という質問に対して、「ダメなものはダメ」と毅然と答える方が全くいなかった。
確かに、物事を冷静に分析して、理論立てて話すことが必要なこともあろうが、時には理論や理屈で説明できなくとも、「ダメなものはダメ」と言い切る勇気も必要と感じた。
昔、喫煙を先生から厳しく叱られた。その時、先生は喫煙が若年者にどれだけ悪影響があるか、法律がどうなっているか、等の説明は一切無く、厳しく毅然と叱ってくれた。自分はその叱責を受け入れた。きっと、その先生を尊敬していたから、ダメなものはダメということを素直に受け入れることができたのだろう。
尊敬できる人が減ったのか、人を尊敬するという感性を持った人が減ったのか、いずれにしても自分自身を振り返り、大いに反省しようと思う。