韓国でES細胞に関する研究で捏造が発覚した。国を挙げて応援した研究だった。
科学技術に携わる者は、常に実証による理論の検証を繰り返し、理論を確固たるものにする努力を綿々と続けてきたと思う。外国の話とはいえ、またまた残念な想いだ。
構造計算書の偽造問題で揺れる我が国建築学会と同じような印象を受けた。
自己の生活を守るために他人の人生に被害を及ぼしても平気な建築士、受注に多大な困難を伴う建設会社に手抜き工事を指南し法外な利益を計上する経営コンサルタント、経済設計と言う名目で手抜きを指示し、さらにそれ以上の手抜きで利益を上げる建設会社、ウソのデータで国家予算をだまし取りする科学者・・・原因は深いところで同じように思う。
行為が及ぼす影響を想像する能力の欠如、心の力の不足を感じる。
では何故このような科学者が生まれたのか、それは教育の問題であると思う。教育の問題は学校教育、家庭教育、社会教育の問題であろう。
このままでは、我が国は世界に誇るべき物が何も無くなってしまう。
戦前、アインシュタインが我が国を訪問した際、万世一系天皇陛下を仰ぐ我が国を「神が残した奇跡の国」と絶賛した。阪神淡路大震災ではCNNレポーターが「未曾有の大惨事であるが、この大混乱の中で一件の略奪行為が見られない奇跡の国」と評した。
時代の流れで簡単に処理できない巧みな陰謀によって、我が国文化が徐々に犯されてきた。その結果が今、劇的に現れているように思う。
今年は、大東亜戦争敗戦60周年であった。今一度、あの戦争で散華された方々が未来の日本、すなわち現代の日本を守るべくして戦った理由を考えたい。