今月は、何かと宿泊出張が多い。日本各地を巡ることで、地域の空気を感じることもあり、仕事を終えてホテルに戻り、ホッと一息ついて、ホテルの周りを散歩することで、その地域独特の雰囲気を楽しむ。
でも共通した空気は、ホテルの周りに位置する商店街の元気の無さだ。例えば金曜日の夜でありながら、ネオンが煌々としているのは、フランチャイズの居酒屋が主で、昔からありそうな居酒屋が閉じていたりする。
翌朝、シャッター通り商店街であったことに気づく。
大手のスーパーが郊外に進出した。モータリゼーションが進展し、地元で買い物せず、大手スーパーに車で出かけ、大量の買い物をする。この風潮は変えようが無い流れであろう。
しかし、商店街はただ単なる買い物の場ではなく、交流の場でもあり、祭りの中核的な存在でもあり、商店街の衰退は地域文化の衰退にも繋がるのではないかと危惧する。
ISOの審査で出張しているが、このような商店街を活性化させることに自分がお手伝いできたらと思うことが多い。
シャッター通り商店街の共通は、通りが清掃されていないこと、元気を全く感じないこと、開いているお店もただ開けているだけの雰囲気を感じることである。
まずは、きれいさっぱりと掃除し、商店街の各々の個店が協力し合って、商店街としての工夫をすることが第一に行うことだと思う。
商店街診断、あるいは経営革新計画を策定することは、診断士の活躍の場だと思う。しかし、某商店街では何度も診断士による様々な提案がなされていながら、改善ができていないという。
これは、診断士側から見ると、商店街が実行しないことが原因であると判断し、商店街側からすると、診断士による提案が実現性が低いと判断されているという。
これでは、何百年たっても改善は不可能であろう。お互いが反省し、教える者、教わる者という立場でなく、お互いが共通の目標に立ったパートナーであるとの認識からスタートしなければ、改善は困難であると思う。