すごいサラリーマンがいたもんだ。36億円も納税したらしい。報道では100億円の年収らしい。正直驚いた。なんせ、1年間で100億円、セロが10個もある。月々8億3千万円、月20日勤務とすると、1日で4150万円、1日の実働を7時間とすると、1時間で593万円、1分で約10万円!!!
計算していて驚きは増すばかり、自分は1日10万円の経営コンサルタントを目指しているが、この人の1分間の給料だ。
すごすぎるとしか言いようが無い。
36億円という納税をしたことは、国民として大いに胸を張っていいだろう。
しかし、何かしっくりこない。このサラリーマンは投資顧問だそうだ。投資顧問がどんな仕事かは詳しくは知らないが、人から預かったお金を結果的に増やせば、収益があがる仕事だろう。要するに、巨額のマネーゲームに思える。
日本人皆がマネーゲームに興じることはないだろうが、この長者は何を生産したのだろうかと思う。
対比しても意味が無いが、町の小さな工場で毎日精度の高いバネを作っている工場は、確実に世の中に貢献している。
中小企業の経営を支援する中小企業診断士も自らは生産をしないが、生産の効率化、コストダウンのアドバイスをするために日夜努力している。
そんな風に考えると、マネーゲームで収益を上げ、巨額の報酬をもらうというのは、経済社会にどのような貢献をしているのだろうか。
理屈をつければ、何らかの貢献をしていると言えるだろう。多額の納税、投資の顧問先に利益をもたらし、その利益で生産拡大し・・・という感じで何らかの関係はあるだろう。でも、何だかしっくりこない。僻みかな。
今、家の近くで大工さんたちが毎日、家作りをしている。彼らは、一生の買い物である家を心を込めて作っている。彼らは、家族に暖かく、住みやすい家を供給しているが、大工さんが長者番付に乗ったという話は聞いたことがない。
精度の高いバネ、ネジを作っている中小企業の社長が長者番付に乗ったと言う話も知らない。
マネーゲーム長者が増えていく日本は少し心配だ。