「つまづいたって いいじゃないか 人間だもの」
相田みつをの詩の中でも好きな詩の一つだ。
失敗、ミス、遅れ、オーバーラン・・・人間だからこそ、ミスはある。ミスがあるから改善し、進歩がある。
失敗、ミス、遅れ、オーバーラン・・・そのことだけを取り上げ、その人間だけを取り上げ、何かをしようとするからミスが起こると思う。
なぜ、なぜ、なぜ、と何度も組織として繰り返し繰り返し、自問自答する。そして、真の原因を見つけ出す。
運転手のミスを運転手の精神教育で無くそうという安易な発想では、改善は1万年かかっても無理だろう。
運転手や車掌はミスが好きなのか?好きなわけが無い。
役員や管理職はミスした運転手の精神を叩き直すだけの人間性を持っているのか?
トヨタは年間60万件の改善提案が現場から上がり、その9割が採用され、今のトヨタを作っている。トヨタの製品は車であるが、本当の製品はトヨタ車の便益である。
現場、管理、経営が一体となって、会社の目標達成に努力する光景には、運転手を自殺にまで追い込む日勤教育など想像できない。