ここのところ、マスコミを独占している「中国における反日暴動」を見ていると、内部の問題を隠蔽する方法として、中国当局が採用している外部に敵を設定し、自らの政権の正当性を国民に刷り込む政策が成功しているように思える。
デモに参加している中国の若い世代は、素直に自分たちが受けた反日教育を信じている。「日本人は卑劣、狡猾」「日本は自国のことだけで国際貢献していない」「戦争の反省を全くしていない」
彼らは、日中共同声明以来、歴代の総理大臣が反省と謝罪を繰り返してきたことを知らないのだろうか、共同声明で中国が賠償請求権を放棄いたことを知らないのだろうか、日本がODAで莫大な支出を通じて国際貢献していることを知らないのだろうか、中国に今でも経済援助していることを知らないのだろうか、日本の企業が中国に進出し多くの雇用を創出し技術を移転していることが、今の中国の近代化に貢献していることを知らないのだろうか。
きっと中国当局が意図的に知らせていないのだろう。
このままの状態でオリンピックが開催できるのだろうか。日本人が金メダルを取ると、何をされるか分からない。日本から応援に行った人々が襲われることも心配だ。今の調子では、日本人が襲われても中国政府は「中国政府に責任はない、悪いのは日本だ」という態度をとり続けるのだろうか。そうであれば、国際社会で責任ある地位である国連常任理事国の資格は無い国と言えよう。
台湾という独立国家の存在を脅かす、チベットにおける一般民衆の虐殺・暴行を全く反省しない、自国のためなら他国の領土を侵犯する、他国の資源を奪う、中国という国家の歴史は浅いが、中国大陸における様々な国家による歴史、文化、民族の多様性は人類にとって重要な文化を持っていると思うだけに、情報を正しく公開し、近隣諸国との友好を深めることを望むものである。