昨日、建築会館でNPO法人日本ファシリテーション協会主催の東京フォーラム2005に参加した。
第1部基調講演「個性を生かすファシリテーション」(講師:ワイズコミュニケーション代表取締役 菅原裕子氏)では、ファシリテーションの最も重要な点として、プレゼンスであるとされ、その具体例としてNPO法人地球村の高木義之氏が紹介された。
プレゼンスとは、本質的な存在そのもの、私は誰であるか、なぜ私はその場にいるかを総括的に表現したものである。
高木氏は環境活動家として有名であり、ユニークな講演スタイルで聴衆を魅了し、聴衆に行動を起こさせる魔力を持っているが、菅原氏の講演では環境活動家ではなく、オーケストラの指揮者として紹介された。エピソードは高木氏が指揮者としてのオーデションに臨んだ際の話であり、十名程度の志願者がオーケストラの前に立ち、自己紹介などを行った後に、さあ演奏だということで、タクトを振る上げてもオーケストラのメンバーが楽器を構えない、そこでその志願者は落第、しかし、高木氏の番になり、高木氏が緊張しつつ、自己紹介もほとんどなくタクトを振り上げると、メンバーが楽器を構え、演奏が始まったということである。なぜ、高木氏の場合、楽器を構えたのか、その理由は分かりませんでしたが、そこにプレゼンスの違いがあったのでしょう。
プレゼンスとは自分自身が、自分の本質的な良さを存在に生かしていることであるという説明を受け、私から「自分自身の本質的な良さは、自分で中々理解しにくい、知る方法はいかに?」という質問をした。菅原氏の解答は、人に聞くことだというものであった。自分を客観的に見てくれる方の苦言、賞賛に感謝し、素直な気持ちで接することの必要性を改めて感じた。
第2部は、企業、親子関係、町内会をケースに活発な検討が面白く進められた。
懇親会では多種多様な業種からの参加があり、多くの方々との交流を通じて、また自分の世界が広がったという実感を頂いた。
全体を通じて、参加して大正解であったという満足感と、毎月のファシリテーション協会の行事(定例会)への参加を今後はしたいという気持ちが高まった。