kosakayuji2005-02-25

24日〜25日の二日間にわたって審査の出張をしました。審査先の情報を書くことは、審査員の守秘義務の関係で書くことは出来ませんが、審査においてはコンサルティングが出来ないということで、欲求不満になることもあります。今回もこんな工夫をすれば、もっとシステムの運用が楽になって、もっとパフォーマンスが改善できそうな点を見出しました。しかし、審査の公平性を保つ観点でアドバイスは厳禁されています。
一般論ですが、私がよく審査をさせていただく業種である建設業や解体業は、工事期間が数年に及ぶ大規模な工事から1日〜数日で終わる小規模な工事まであります。
環境マネジメントシステムの基本はPDCAです。このPDCAを大規模な工事で適用することはそんなに困難ではありません。しかし、1日〜数日で完了するような工事で大規模な工事と同じことを行おうとしても、困難は当然です。しかし、このような小規模な工事でも規模に関係なく、騒音、振動、ほこりなどの影響が生じ、周辺環境に影響を及ぼすことも想定されます。一方、環境マネジメントシステムを有しない会社においては、現場ごとに対応はしていると思われますが、組織としての対応がなされないことも考えられ、ISOを認証している企業とそうでない企業の厳然な差を生じさせることも可能になります。
しかし、ISOの認証を取得している強みを感じつつも、適用可能な場合に適用するという考えでは、差別化の程度は小さくなると危惧されます。
このように考えると、工事規模でISOの仕組みを少し変え、小規模な工事では最低限システム化する事項を決め、例えば1枚の帳票でPDCAが完結し、かつ品質、安全なども盛り込むことができれば、小規模な工事なりに環境保全を重点化した対応も可能になると思います。
小規模な会社、小規模な工事などで悩むISO認証取得企業やこれらが原因でISOの認証に踏み切れない企業は沢山あると思います。
現在、主任審査員になるための修行中の身ではありますが、審査員補あるいは審査員として数々の審査の場に同席あるいは審査を経験した者として、ISOの認証を審査という観点でも支援したいと強く願うものです。
右上の写真は、2泊したビジネスホテル、ビジネスホテルは泊まっていると、どこにいるかを忘れるほど、画一化していて差別化を感じない。朝食がコーヒーとパン食べ放題だったのが唯一の良かった点かな。