名優の死に接して

今井雅之氏が末期の大腸がんが原因で逝去された。まだ、54歳の若さだ。とても、惜しい。

自分がすい臓癌に罹患して、ガンに関するマスコミの報道には敏感になった。スティーブジョブスと同じ病気であること、数年前まではすい臓がんの治療方法がほとんどなかったこと、最近では重粒子線という強力な治療方法があること、色々と関心を持って学んだ。

昨日、抗がん剤の投与を受けるため、地元の病院へ行った。投与後に主治医とお話しするために少しだけ待っていると、お爺さんとひ孫らしき青年の会話が聞こえた。

青年「末期がんだって、お医者さんが言っていたけど、手術も抗がん剤放射線も難しいのかな?」
お爺さん「90歳を超えているので、体力的に難しいのかもしれない」
青年「でも、何もしないと死んじゃうよ」
お爺さん「何もしなくても寿命で死ぬんだから、今さら苦しまなくてもいいかな」
青年「何もしないのは、家族として耐えられない」
お爺さん「静かに見守ってくれたら、老衰で死ぬのか、ガンで死ぬのか、分からないんじゃないかな、それに人間は何したって死ぬんだからね」
青年「お爺さんが苦しくなければそれが一番だね」
お爺さん「ありがとう、いいひ孫だ」

人の生と死について考えさせられた会話でした。

と言いつつも、このまま衰弱して死を待ちたくないので、毎日、散歩、ラジオ体操、適度な仕事、食事等全てに全力を注いでいます。

そのゴールは、死ぬまで健康であることとしました。