久しぶりにSO

環境マネジメントシステムの審査員は、主任審査員、審査員、審査員補と3類型に分かれている。
5日間の研修を経て、最終試験に合格し所定の手続きを経ると、審査員補として登録できる。
審査員補は、審査に同席する回数と日数の規定を満足すると、審査員に昇格し、審査員も同様に規定の回数と日数を満足することで、主任審査員に昇格できる。
一般に審査員補は、無休であることが多く、審査員、主任審査員で初めて審査に関するフィーを得られる。
自分も審査員補の頃は、とにかく回数と日数を確保したいと思い、審査に立ち会うチャンスがあると嬉しかった。
審査員補は、主任審査員と同行し、主任審査員の審査から学ぶこととなる。このため、特段の準備もなく参加することが多かった。
しかし、ある主任審査員から審査の一部を任せるという事前連絡を受けて、その準備は全く違うものとなった。
その会社を調べ、環境マニュアル等を入念にチェックし、審査における質問事項を網羅したチェックリストを準備する等した。
この経験はとても貴重な経験となり、それ以降の審査員補としての立ち会い審査では、事前に主任審査員に審査の一部を担当させて頂きたい旨の連絡をした。
大半の主任審査員は、快く引き受けてくれたが、ごくまれに「審査員補は横にいるだけでいい。余計なことはするな!」と言われたこともあった。しかし、自分は自分だけのチェックリストを常に準備し、審査の実質的な経験を積み上げた。


自分が主任審査員になって、自分と同じように自ら進んで審査の一部を担当させて欲しいという審査員補が皆無であることに気付いた。
審査員補が審査に立ち会う意味を考えると、せっかくの機会を自ら放棄しているように思える。
時々、審査の一部にチャレンジしてみないかとアドバイスするが、中々喜んで頂けない。
もっとも、自分より若造の主任審査員に指導を受けるのは、いやなのかもしれないが。



今、審査に関わる人数が減少している。審査員、主任審査員に昇格できるチャンスが少ないと思われているのかもしれない。それでも、チャレンジする人々は、選ばれた意欲的な方々に絞られそうだ。