勝売と消売

東中野駅近くにあるラーメン屋で商売の秘訣が書かれたのれんがあった。

商売は喜んで、ニコニコ、そしてお客様に感謝すれば、笑売になる。
そうすると、ますますお客様が来てくれて、さらに商売の喜びを感じ、さらにニコニコ、そして深い感謝の気持ち
そうすると、商売は笑売から勝売になる


今日も仕事か〜、あ〜あ面倒だな、何でお客はあの店ばかりに行くのか、ちくしょう、もっと高い物注文しろよ・・・・

こんな商売をしていると、心が病み、暗い表情になり、苦しい経営となって、傷売になる
傷売を続けていると、ますます心が病み、他人をうらやむようになり、お客が悪い、時代が悪い・・
そして、傷売すらできなくなり、商売が消売になり、店をたたむこととなる。


誰もが希望と夢を持って商売を始めても、結局は傷売になり、最後に消売になっては、あまりにも悲しい

こんなのれんを見た後に、JR津田沼駅から商工会議所までタクシーに乗った。ワンメーターの近さだが、約束の時間にぎりぎりだったので、いつもは使わないタクシーに乗った

「近くて申し訳ありませんが、商工会議所までお願いします」と言って、しっかりと後部座席のシートベルトもカチッと締める
運転手「・・・・・・」
数分で到着し、お釣りが不要なように事前に小銭を作っていたので、きっかりと支払い
「申し訳ありませんが、レシートください」
運転手「・・・・・・」無言でポイッとレシートをくれる

運転手は最初から最後まで無言、無表情
駅付けの場合、実車まで長時間待つことも多いだろう。そこにワンメーターの客であれば、きっとがっかりしたのだろう。
まさに商売から傷売になり、消売になりそうなタクシーだった。


地元の京葉タクシーという会社だが、苦しい時こそ、ワンメーターの客こそ、次に選んでもらうための戦略を持った運転手教育が必要だろうと思う。

タクシー業界は過当競争と言われるが、ちょっとした商売の基本を学べば差別化も可能ではないかと思った。