kosakayuji2007-05-12

環境側面って何でしょう?
JISすなわち規格では、
「環境と相互に影響しうる、組織の活動、製品又はサービスの要素」
と定義されています。
これだけを読んで、環境側面とは何かを具体的に説明できる人はいるでしょうか?

私は、初めてこの定義を見たとき、意味不明な日本語に感じました。

特に「環境と相互に影響しうる」なんて、日本語の単語が並んでいるだけで、何を言っているのか分かりませんでした。

自分でシステムを構築したり、審査をするなどの経験を経て、やっと自分なりに解釈ができるようになりました。
すなわち、

もっと分かりにくいですか?

例えば、会社で会議資料の作成のため、コピー機械を使って、コピー用紙にコピーをします。場合によっては、ホッチキスでとじ、会議室で参加者に必要部数を配布します。
この場合の環境側面は何かを考えましょう。
組織の活動、製品又はサービスを可能な限り詳細に分解し、しかし意味のある大きさに分解し、それらが環境に影響する要素で把握する

多くの会社では、コピー機器の使用、コピー用紙の使用、ホッチキスの使用などとされています。


環境側面は、組織の活動、製品又はサービスです。
コピー機器の使用、コピー用紙の使用、ホッチキスの使用は組織、すなわち会社の活動でしょうか?

むしろ、会社の活動を行う上での手段に過ぎません。
私は、このケースでは会議資料の作成が環境側面に該当すると解釈します。

その環境側面の環境影響が、コピー機器の使用による電力の消費、コピー用紙の使用による紙資源の消費、ホッチキスの使用による天然資源の消費などになり、これらの環境影響の程度を評価し、著しいか否かを判定する
こんな考え方です。



今日は少し長いです。
会社に必ず存在する営業
営業の環境側面は何でしょう?


一般的に営業部門の環境側面は、事務所活動と同じとされ、総務部門の管理に従うケースが多くはないでしょうか?
さて、営業部門の活動は何でしょうか?


事務所活動と同様に、紙の消費、電力の消費でしょうか?
すなわち、営業部は何のために活動しているか
当然売上を上げるためですね。

では、営業部門の活動を詳細に見てみましょう
お客様訪問のための計画を作る、訪問のアポイントを電話などで取る、訪問する、会話する、クロージングする
こんな活動ではないでしょうか?

こんな活動が環境にどのような影響を及ぼすでしょうか?
このような検討から、営業部門本来の活動に関する環境側面が見えませんか?

その活動を効率化すると、より環境影響も減少し、単位当りの売上高を計上するために必要な営業が減少しませんか?

経営に役立つISOと世間では言われ始めています。
一般論ではなく、自社の活動、製品、サービスという具体的な切り口で環境側面を見直し、マネジメントシステムの有効性を高めることに着手しませんか?