本日は、運用上の要求事項、事業上の要求事項、利害関係者の見解について、述べたい。

運用上の要求事項
・・・例えば目的・目標に設定したとしても、実際に目標達成が初めから不可能な事項であったり、何らかの理由で制約条件をクリアできない場合もある。例えば、設計事務所で構造計算を専門に受ける会社が、自社の責任範囲外の意匠に関して、景観向上という目的・目標を設定しても、不可能な可能性が高い。こんな場合は、設定は難しいと思う。

事業上の要求事項
・・・自社の経営戦略の延長線で環境配慮型製品の販売拡張なども考慮したこととなる。事業上の制約によって、目的・目標に設定しないこともありうる。ここでは、戦略的に目的・目標の設定を考えると、よりISOが経営に役立つシステムになることが示唆されているように感じる。

利害関係者の見解
・・・そもそも自社にとって、利害関係者はだれかを可能な限り具体化すると分かりやすくなる。お客様、取引先、協力会社、管轄する行政、近隣住民、環境に関心を持つ市民団体・・・考えればかなりある。
しかし、可能な限り、見解を考慮する利害関係者を絞り込むこと、見解を知る方法を決めることが望ましい。
利害関係者の意見は、自らが設定した対象者、方法で見解を得て、考慮するが、対象者も決めず、見解も対象者が自ら発したものだけにしているケースが多い。具体的には、お客様からのクレームや環境に対する取り組みの評価などである。
折角、認証を取得し、規格要求事項で示されているので、この条項を利用して、自社に対する様々な利害関係者の見解を年に1回程度集めることをしてはいかがだろうか。ヒアリング、公開セミナー何でもいいと思う。
一番大切なことは、外部から見て自社がどのように見えているかを把握し、それを目的・目標に反映することだと思う。

明日は実施計画について述べます。その後、いよいよDo(実施及び運用)に入ります。